2025年02月08日
ダイナキング・バイスのジョー交換
このブログのタイイング記事でもよく写り込んでいますが、私の愛用の
バイスはダイナキングのプロフェッショナルというモデルで、もうかれこ
れ20年近く使っています。
<メールが残っていました!…2006年10月購入ですね>
確か当時、海外フライ製品を輸入販売していたネットショップから購入し
たのだと思いますが(今はもうないようです)、注目は、約4000円で
ミッヂジョーなるものも追加購入していたことです。
私はずっと本体付属のスタンダードジョーを使い続けてきたのですが、
先日、タイイング中に太軸の12番フックが何度かスリップして外れてし
まったので、引き出しの奥からミッヂジョーを引っ張り出して、交換する
ことにしました。
<上がスタンダードジョー、下がミッヂジョーです>
そもそも、スタンダードサイズのジョーは、ソルト系などの巨大フライの
フックも固定可能な形状をしています。フックサイズで言うと許容範囲
は10/0~#22、適用サイズ8/0~#16くらいだそうです。
<スタンダードジョー使用:下のフライは14番フックを使用しています>
ジョー内側のふたつの溝で巨大なフックもがっちり固定できます。
対するミッヂジョーは、許容範囲が#4/0~#32、適用サイズは#8~
#32だそうです。
<ミッヂジョー使用:上のフライは8番フックを使っています>
内側に太い溝はなくて、細かな切れ目のような溝がたくさん入ってい
ます。そもそも私が作るフライを考えれば、こちらが適切なジョーです
ね。(国内では、デフォルトでミッヂジョーを付けて販売するショップも
あるようです。)
ジョーの交換は簡単です。
<ジョーの取り外し>
バイスのレバーを緩めるポジションにして、ジョーを固定している「コー
ン」と呼ばれるパーツを回して緩めて外せば、ジョーはすんなり引き出
せます。
ミッヂジョーは奇麗に磨いて、オイルでコーティングして差し込みました。
最後にコーンの締め込みでジョーのフックホールドを調整します。
ダイナキングバイスのフック固定は、レバー、ジョー、コーンが連動して
行われます。レバーの根本には敢えて軸をセンターからずらした円形
カムパーツがあって、レバーを下すとカムパーツの内径が増し、そこに
乗っているジョーの根本が押し出されます。ジョーが押し出されると、先
端のコーンパーツを通る際にジョーの歯が抑え込まれて閉じる仕掛け
になっています。レバーのカムパーツに彫ってある溝がジョーの根本に
ピタッとハマる位置でフックが固定されるようにコーンを調整すると、次
回からは簡単なレバー操作だけでフックがしっかり固定されるようにな
ります。
さて、そろそろ管釣り用フライばかりでなく、解禁に向けてフライを巻き
始めなければ…(汗)。
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ところで、この記事を書くにあたって、ダイナキングのバイスについて再
調査してみたのですが、まず気付いたのはどこの国内ショップでも在庫
切れになっていることでした。そこで、「What happened to Dyna King?
(ダイナキングに何が起こった?)」で検索してみると、経営移転の情報
がありました。
2023年2月、エイベルリール、ロスリールの親会社で、エアフロも買収し
た「Mayfly Outdoors(メイフライ・アウトドアーズ)」という会社が創業者
(故人)の跡を継いだ娘さんからダイナキングを買収したということです。
メイド・イン・アメリカにこだわるフライタックル専門会社が、こちらも質実
剛健なバイスで有名なダイナキングを買収したということで、すでにウェ
ブサイトも復活して、あちらでは製品も再出荷されているようです。
ただ心配なのは、2022年には398ドルで販売されていたプロフェッショナ
ルモデルが、現在595ドルで販売されているとのことです。高価なリール
で有名なエイベルリールを所有する会社ですから、フライフィッシングコミュ
ニティの一部ユーザーからも不満の声があがっているようで、日本では、
円安もありますし、再入荷された際の値段が気になるところです。(個人
的には購入予定はありませんが…。)
Posted by jbopper at 10:49│Comments(0)
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