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2016年05月13日

DAY 2: 強風と闘うロッキーフォード

<2016.5.6 晴、気温20~28℃、水量豊富12℃、強風>

※ またまた長文記事になります。よろしかったらどうぞ。

ワシントン州中部での2日目の釣行は、Rocky Ford Creek
(ロッキー・フォード・クリーク)というスプリングクリーク(湧き
水の川)になります。宿泊場所のエリスバーグから、更に
北東120kmほどの場所にあります。

朝9時半、ガイドのブルースさんとホテルで待ち合せてから
出発です。

道中、ハイウェイ途中の展望台で広大な眺めを楽しんだり、
ローカル・フライショップで目的地にマッチしたフライを入手
したりもします。

そして、延々と左右に拡がる畑や牧場の中を真っすぐに続く
道を走っていると、突然辺りは、岩がゴロゴロと転がる荒涼と
した世界に変わります。しかも今日の強風で釣り場へと続く
未舗装の道路は砂ぼこりが舞い上がっていて、雰囲気は
まさに荒野の世界です!

川に着いたのは、12時前。

Rocky Ford Creek
<こんな処に川があるんかい?>

実はこのあたりは、その昔、氷河期の氷が解けて大規模な
洪水があった場所だそうで、釣り場のある一帯はその時代から
残された岩が今でもゴロゴロ残っているのだそうです。農耕地を
作るには岩を除けるのに相当な労力がかかったことでしょう。
(全部ガイドのブルースさんの受け売り情報です…笑)

そんな氷河期からの背景もあってなのかは分かりませんが、
ここにオアシスのようにスプリングクリークが生まれたのです。

Rocky Ford Creek

しかもこの湧き水はアルカリ性で、植物が育ちやすく、川の中も、
その周りも緑がいっぱいです。当然、水と緑があれば、水生昆虫や
動物たちも、このクリークに集まります。実際、多くの鳥、そして、
イタチ?や蛇など動物の姿も見ましたし、魚がいるせいでしょうか、
鵜やペリカンも多く見られ、こちらは釣り人にとっては害鳥になって
います。(ブルースさんが小石で狙い撃ちしていました…笑)

Rocky Ford Creek

そんなロッキーフォードには、元々魚はいなかったのだそうで
すが、通年ほとんど水温が変わらない澄んだ水質のクリークが
あるわけですから、そこにマスの養殖場ができるのも当たり前
かもしれません(現在は最上流と中流域に2つあります)。
土地所有者と養殖場(+州)が協力して、ここをパブリックな釣り
場としたのだそうです。養殖場から定期的に大小のレインボー
トラウトが放流され、C&Rのため自然渓流の中で丸々と太った
元気で賢いレインボーもたくさんいるそうです。

Rocky Ford Creek
<上流の養殖場>

ですから、ロッキーフォードは、パブリックな管理釣り場みたい
な所と言えるのかもしれません。州の釣りライセンスだけで
釣ることができ、そこに居る大物のレインボーは、この地域の
釣り好きには大人気のスポットで、スプリングクリークである
がゆえに、1年を通して釣りを楽しむことができる貴重な釣り
場となっています。

ここはフライ専用の釣り場で、C&Rオンリー、バーブレスフック
必須、スプリットショットなどの重り禁止、そして、ウェーディング
禁止がルールです。(場所によっては、川底が底なし沼のよう
な泥の場所もあるので、実はウェーディングは大変危険なのだ
そうです。)

…で、肝心の釣りの方はと言いますと…
ドピーカン、強風の中、12時半ごろ釣りを開始します。

ブルースさんは、ほんのBreeze(微風)だと言いますが、正直
そんなレベルではありません。(実際、入渓時、首をかしげて
退散してくる釣り人たちにも会いました。)

タックルに関しては、今日もハッチやライズを見つけるまでは、
ニンフの釣りにしましょうということで、ガイドのブルースさんの
9フィート5番ロッドに、昨日よりはちょっと長めですが、私には
まだまだ短いリーダー(風対策)に白いヤーンインジケーターを
付け、その先に5Xのフロロカーボンをつないで、この場所専用
のスカッドフライともう1つのニンフ・フライを結び、2つ目のフラ
イは、状況によってローテーションさせます。

クリークの中流部から入渓して、川の状況を見ながら、釣り下り
ますが、直ぐに上流からの強風を相手に大苦戦となります。

実は、ガイドのブルースさんからは、昨日から私のキャスティン
グの弱点(バックストップの甘さ)を指摘されていました。私が
普段釣る小渓流ではついつい枝とかをよけるためにベルジャン
キャスト的にバックキャストを横に流してしまう癖が染みついて
しまっていて、強い向かい風のコンディションではとても太刀
打ちできません。真っすぐバックキャストを行い、しっかり待っ
てから、フォワードキャストに移るように何度も言われますが、
指摘されればされるほど、力が入ってしまい、ますますラインが
出なくなるという悪循環…(言い訳はできません。私の問題です。)

そして、極めつけは、このポイント…
(ここからはビデオから切り出した静止画です…)

Troubled Spot
<私のへにゃへにゃキャスト…(汗)>

風は真正面から吹いています。

ブルースさんがデモンストレーションということで、説明しながら、
風にも負けず綺麗にラインを出して、流れの上流部にフライを
放り込み、ニンフを流れの中に転がしてみせると、魚がヒット!

その魚のまたデカいこと!

すると、なぜかブルースさんは私にロッドを手渡します。
戸惑いつつもロッドを渡された私は、50cm近い大物の魚を
いなしながら、下流でブルースさんが持つネットに収めます。

Bruce hooked this fish

ブルースさんが「魚と一緒に写真を撮りますか?」と言うので、
私は、すかさず、「ありがたいけど、この魚は、あなたが釣った
魚ですから写真は要りません。リリースしてあげてください」と
丁寧にお断りします。(ガイドを雇った釣り人によってはこれを
喜ぶ人もいるのでしょうね…。)

 まあ、そこまではまだ良かったのです。

さて、もう一度同じ場所にフライを流します。今度は私の番です。
もちろん、私はやらなければならないことは分かっています。
でも、何度かキャストしても、フライは最上流まで届きません。

1)見かねたブルースさんが、  「いやそうじゃなくて…」と
  もう一度説明しながらキャストすると…
Troubled Spot
2)再度、魚が一発で飛び着きます!
  「あ、ごめん…」とつぶやくブルースさん…
3)それでもロッドを再度手渡されて、魚とやり取りして
  取り込む私…

という始末です…(汗)

しばらく、2人の間にはイヤーな空気が流れます…

それもこれも、私の技術のなさがいけなかったわけで、ブルース
さんを攻める気持ちは全くありません…ただ、正直、私のプライ
ドが少なからず傷ついたのは否めません…(泣)

この後すぐに同じ写真の向かって右側の流れから、私も本日の
1尾目(こちらでは小型の30cm強)を何とか釣り上げました。
ただ、今までだったら強風の中では全く諦めていたキャスティ
ングを今回は意地でも改善しようとする自分がいました。だって、
ここで敗北を認めるわけにはいきません。目の前に教えてくれる
人はいますし、釣る側も釣らせる側も何とかそれを克服しなくては
ならないような状況になっていたのです。

顔には出しませんでしたが、

 『意地でも風に負けないぞ!!!』

という闘志が生まれたのでした。

###

15時ごろまで下流域を釣り歩いた後、お昼にすることにします。
炎天下の中、車に戻る道すがら、鳥や花の写真を撮っていると
自然に気持ちも和らぎます。(ここからはデジカメ写真です。)

Bird

Bird

Flower

Flower2

###

さて、ランチの後、ブルースさんにも作戦があったようです。
相変わらず風は収まりませんが、今度は、中流域から釣り
上がるプランです。

ところが、釣り上がる途中に一人の釣り人に追い越されます。
釣りをする私の傍らで、ブルースさんが私にささやきます…

「すぐにラインを回収してください。彼はロッドを何本も持って
 いるし、何か作戦がありそう…きっとこの後、我々が目指し
 ているポイントに行くつもりだろうから、もし彼がその途中で
 釣り始めたら、追い越してそのポイントに先に行きましょう。」

ライバル登場!

幸いにも彼は、我々の上流30mほどのポイントで釣り始めます。
そこで、更に200mほど上流の本来ブルースさんが今日最後の
ポイントとして取っておいた、とっておきのポイントに我々は
移動します。

Best Point in RFC
  <クリックするとパノラマ写真が開きます!>

ポイントに移動して、ブルースさんがタックルを調整していると
早速目の前にライズがあります。実際この場所は魚が居そう
な匂いがプンプンします。

そう、このポイント、上流は大きな湖のようになっています。

「上流の湖の流れが狭まって、この底岩だらけのポイントに
流れ込み、いかにも、エサが集まりそう…、しかも、底の岩が
隠れ家にもなりそうな良いポイントですね。」

…と、私がコメントすると…

「その通り!そんな適切な分析をした人は初めてですよ。」

と、ここに25年間も通い詰めているブルースさんが(わざとかも
しれませんが)私をほめてくれます。

まだ風は強いですが、ブルースさんに励まされたような気が
して、私はいつになく力を抜いて、いつになくゆっくりと、でも
前後のストップにははっきりとメリハリを付けて、キャスティングを
します。…するとラインも自然に伸びていきます。

キャスティングが安定すると、狙った流れにうまくフライを落とす
ことができ、そして、マーカーが流れていく様を何度か確認する
うちに、岩横の流れにフライが沈んでいく感覚も分かり始めます。

何度か流すと、突然、マーカーが沈み込みます!

 『デッ、デカイ!!!』

底岩だらけのポイントですから、ギリギリのテンションをかけな
いと、5Xのティペットでも岩肌に簡単に切られてしまいます。
ハラハラしながらも強い引きをいっぱい楽しんで、やっとのことで
ブルースさんが構えるネットに魚を導きます。ブルースさんも
慣れた手つきで、最後の瞬間にネットを魚の下にすっと滑り
込ませます!

待ちに待ったニコパチの瞬間です!

RFCの50cmレインボー

満足のロッキー・フォードの20インチ(50cm)レインボー!

釣り方が分かってしまえば、こちらのものです!

ブルースさんと雑談をしながら、フライを同じ場所に流して
いると、すぐにもう一尾が釣れます!こちらも良いサイズ!!
(こちらは、ネットに入れた直後に逃走して、写真なしです。)

さて、ここに来た時から気になっていたライズする魚は既に
周りで2回も魚を捕り込んでいるのに、ライズをやめません。
そこで、私の4番ロッドをセットしてもらい、CDCが一杯付いた
ドライフライを付けて試してみます。

風に向かってドライフライをキャストします。ロッドが変わって
ティペットも長め、キャスティングの感覚も随分と違いますが、
何とか上流からバブルレーンにフライを上手く乗せることが
できると、魚が出ます!!!

…が、痛恨のフックアウト…

その後は全く出なくなります。足元には小さなミッジが一杯…
この強風の中、小さなフライでのマッチザハッチは辛そう…
ブルースさんはドライフライの釣りが好きみたいですが、
私は釣果を優先して、ニンフに戻させてもらいます。

ニンフに戻し、吹き止まない風に向かって、今度は上流の
瀬の泡の中にフライを叩き込んで転がしてみます。そう、
これは今日の最初にはやりたくてもできなかったこと…

すると、直ぐに結果が出ます!

RFCレインボー!

こちらも20インチクラス。
写真を撮った後、ゆっくり休ませてあげてリリース。

傷んだ仕掛けを作り直してもらい、第一投目。
再度岩横の深場にフライが流れ、流れ切る直前にヒット!
独特の赤味のかかった黄金色に輝く美しいレインボー!

RFCレインボー!
<45cm。魚のことを考えてすぐにリリースしてもらいます>

さすがに連続ヒットで腕はパンパンです。一休みしてから
同じ深みにフライを何度か流すと、インジケーターにまた
反応があります!(ここ何尾いるの?!)

こりゃまた、デカイ!!!

素晴らしい魚で、ブルースさんのリクエストでニコパチ!

Biggest Fish of the Day
<本日の最大レインボー!真っ赤な魚体はサーモンみたい?>

ちょっと前から、向こう岸で20代前半と思われる青年が、
釣りをしています。話し好きのブルースさんは、色々会話を
しています。私も時々会話に入りますが、どちらかというと
釣りに忙しすぎて、聞き役になっています。釣り好きの人達の
会話は聞いているだけでも心地よい。彼は母の日の週末に
合わせて実家に戻る途中に釣りに来たようで、電話で夜
10時くらいになるとか言っちゃってます…(笑)

さて、この後、18時頃、もう一尾おチビ(といっても35cm位)を
追加して、おバカな私は、あと一尾釣れたら帰りましょうとか
言ってしまったから、釣れなくなっちゃいました…

掛かってもラインブレークしたり、フック自体が折れちゃったり…
その度にブルースさんに仕掛けを作り直させてしまって、申し
訳なく思ってしまう私には、やはりガイドさんは贅沢ですね。

結局、19時過ぎに最後の1尾(40cm位)を釣って終了です。

この日もトータルは8尾。
同じ8尾でも、昨日とは全く違う意味がありました。
はい、いっぱい勉強させていただきました。
この釣りって、ほんとに深いですね。

お世話になったブルースさん、ありがとうございました!

My guide, Bruce
<"Thank you, Bruce, for the wonderful two days of fishing!">

###

Flyfisher in Rocky Ford Creek
<夕刻の Rocky Ford Creek と 釣り人...ポスターみたい!>

PS. そう言えば、釣り券は3日分ありましたね…(笑)




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この記事へのコメント
こんにちは~
ワンダフル~
素敵なロケーションのスプリングクリークで
でっかいお魚さん・・最高ですね!!
3日目も?(^ー^)
では又。
Posted by TATA GPTATA GP at 2016年05月13日 09:31
> TATA GPさん
苦労しましたが、何とか結果を出せました。
でっかくてひれピンの魚は引きも格別でした。
翌日?まあ、期待しないでください…(汗)
Posted by jbopperjbopper at 2016年05月13日 14:51
こんにちは。

じ~っくり読ませていただきました。
憧れちゃうなぁ、FFの聖地そしてスプリングクリークの釣りって。
ものすごい色彩の迫力ある魚体と闘って、そりゃウデもパンパンになるわけだ・・羨ましいです(笑)。
Posted by okooko at 2016年05月13日 14:53
こんばんは。
2回の米国釣行記、たっぷり楽しませていただきました。
小渓流での愛しきヤマメたちを相手にされているjbopperさんとはすっかり異なる次元の異なる釣りでしたね。うらやましい限り。
2日間とも滑り出しは悪戦苦闘?ながら、終盤にはフィールドを自分のものにされているところ、さすがです。
Posted by wind knotwind knot at 2016年05月13日 22:09
> okoさん
ガイドさんもびっくり、新種の魚だったのかもしれません。
フライセレクションも重要な要素だったと思いますが、
一時は連続で釣れちゃいました!

> wind knotさん
そうなんです。
もちろん共通点はありますが、未体験の釣りでした。
ガイドさんのお陰でとてもいい学びがたくさんありました。
Posted by jbopperjbopper at 2016年05月14日 02:13
う~ん・・・
空の広さが違いますな~
こんな所でこんなに良いレインボー、いつかは釣ってみたいですな。
Posted by the-kingfisher at 2016年05月15日 11:27
> the-kingfisherさん
いつもとは全然違う風景の中、満足の釣果を得られました。
日本ではなかなか味わえない釣りの醍醐味を味わえた
3日間の釣行になりました。
Posted by jbopperjbopper at 2016年05月15日 12:02
Rocky Ford Creekの記事 懐かしく読ませていただきました。私も1980年から15年ほど暮らしていた、シアトルでもお気に入りのスプリングクリークでした。写真も私が暮らしていた時のままです。有り難うございます
Posted by Mark at 2021年04月26日 14:27
> Mark さん
コメント、ありがとうございます!
釣り人は、釣り場…、もっと言えば、ヒットポイントってしっかり
覚えているものですよね。放流魚とは言え、20インチレイン
ボーが、次々と釣れて、私にとっても懐かしい思い出です。
Posted by jbopperjbopper at 2021年04月26日 19:33
 
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