2009年09月02日
スタンダード(?)アダムス
私にとって思い出深いヒットフライとなったアダムス。
私の巻き方は、決してスタンダードとは言えないかもしれませんが、
現在の巻き方を記録に留めておきたいと思います。
このアダムスのちょっと変わっている点は:
・スレッドにブラックを使用
・リビングにコパーワイヤを使用
という点でしょうか。
ブラックのスレッドは、最後にブラックのヘッドを作り、
濡れたときのダークな全体の感じといい、夏に強い
テレストリアルパターンもカバーできるのではないかと
感じています。

<タイイング直後にドライディップに浸したアダムス>
また、ワイヤーリビングもアッピール度を増してくれてると
勝手に信じ込んでいます。これによりフライ全体は重くなって
しまうのですが、元々2枚のハックルでハックリングするので
乾いているフライの浮力には問題はありません。
また、この重さにより、フロータントで処理をした直後の水面に
高く浮く状態から、濡れ始めてフライ全体が水面に張り付く状態
まで浮き方の演出もできると思っています。(できないときは
下側のハックルをカットしたりもしますけどね。)
そして、更にどっぷり濡らしたまま沈めて使いたい時にも
沈めやすいので、沈める釣りにも対応できちゃうという、
横着な私には1粒で2度美味しい釣り方をさせてくれるという
利点もある訳です。(先日のホウライマスもこの方法で釣りました。)
巻き方は結構面倒です。
ただ、私の場合フライを巻いている時点から、釣りは始まって
いると思っているので、釣れた時のことを考えるとあまり苦には
なりません。(当然1投目から枝に掛けると相当ヘコミますが…)
それでは、巻き方です。
私の巻き方は、決してスタンダードとは言えないかもしれませんが、
現在の巻き方を記録に留めておきたいと思います。
このアダムスのちょっと変わっている点は:
・スレッドにブラックを使用
・リビングにコパーワイヤを使用
という点でしょうか。
ブラックのスレッドは、最後にブラックのヘッドを作り、
濡れたときのダークな全体の感じといい、夏に強い
テレストリアルパターンもカバーできるのではないかと
感じています。

<タイイング直後にドライディップに浸したアダムス>
また、ワイヤーリビングもアッピール度を増してくれてると
勝手に信じ込んでいます。これによりフライ全体は重くなって
しまうのですが、元々2枚のハックルでハックリングするので
乾いているフライの浮力には問題はありません。
また、この重さにより、フロータントで処理をした直後の水面に
高く浮く状態から、濡れ始めてフライ全体が水面に張り付く状態
まで浮き方の演出もできると思っています。(できないときは
下側のハックルをカットしたりもしますけどね。)
そして、更にどっぷり濡らしたまま沈めて使いたい時にも
沈めやすいので、沈める釣りにも対応できちゃうという、
横着な私には1粒で2度美味しい釣り方をさせてくれるという
利点もある訳です。(先日のホウライマスもこの方法で釣りました。)
巻き方は結構面倒です。
ただ、私の場合フライを巻いている時点から、釣りは始まって
いると思っているので、釣れた時のことを考えるとあまり苦には
なりません。(当然1投目から枝に掛けると相当ヘコミますが…)
それでは、巻き方です。
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<スタンダード(?)アダムス>
・ フック: Maruto d82 #10-12
・ スレッド:ブラック
・ ウィング:ハックルティップ
(今回は水に馴染み易いヘンハックルを使用)
・ テイル:グリズリーコックハックルの長いファイバー
・ リビング:ファイン・コパーワイヤ
・ ダビング:グレー系のヘアーズイヤーダビング材
(以前はイワイダビングでしたが最近はヘアーライン社の
キラキラ入りヘアーズイヤープラス#1を使用しています。)
・ ハックル(2):グリズリー系とブラウン系
(結構適当…今回はナチュラルダンとダーク・ジンジャーを使用)

下巻きは、シャンクの中央近くまで行い、一気に下巻きの
中央付近にスレッドを返しておきます。
この下巻きによりウィングがしっかり固定されます。

下準備したウィング材です。ウィング材は余分にストークを
残しておくと巻くときに扱いやすいです。この2枚を写真の状態で
ストーク側を前にして、左手で(私は右利き)合わせて持ちます。

ウィング材を2本のストークでフックをはさむように乗せて
数回そのまま巻いてしまいます。(この時、ウィング材を持って
いる手はフック全体に覆いかぶさる格好になります。)
手を離して、ウィングの長さや位置を確認してから、何度か
フックのアイに向かって巻いてウィング材を固定します。
この時点で要らないストークはカットします。

8の字でたすきがけを何度か両方向に行い、前後のテーパーも
考えて形を整えます。

長さを考えて、テールを付けます。リビングのことも考えて
ベンドの前、3巻き分くらいを残したところまで巻いたら、
今度はコパーワイヤーを取り付けます。

コパーワイヤーを3回くらいスレッドでしっかり巻いて
固定してから、テール材とワイヤーをフックから上の方向に
持ち上げてスレッドをそれらとフックの間に1回通します。
これにより、スレッドがテール材とワイヤーをちょっと持ち
上げてくれます。

ダビング材を付けてから…

ウィングの少し後ろまでダビングします。

ワイヤーで、4、5回リビングします。

ダビング材が付いているスレッドでワイヤーを2回ほど
巻いて固定し、ワイヤーをカット。そのまま、ウィングの
前までダビングしてしまいます。

軽くダビング材が絡まったスレッドをウィングの後ろ、
ハックルをつける位置まで戻します。

1枚目のハックルをアイに向かってしっかり取り付けます。
(3回くらい巻き留めます。)

2枚目のハックルを1枚目とウィングの間に取り付けたら、
ウィングの前までスレッドは持って行きます。

後からつけたハックルをウィングの前後2回づつ巻きます。

スレッド2巻きくらいでハックルを固定したら余分をカット。

最初につけたハックルをもうひとつのハックルの間を通して
ウィングの前後3回づつ巻きます(合計4回巻いたハックルの
前後1回追加で計6回巻くことになります)。ゆっくり巻けば、
うまく間を通るはずです。

こちらもスレッドで固定したらカット。

ここで、ハックル全体を後ろに摘んでしまい、3回ほど
スレッドを巻いてヘッドを作りやすくします。

手を離すとこんな感じです。
この状態から、ヘッドの形が綺麗にできるように2回ほど
ウィップフィニッシュを使います。

完成です!

斜め下から見るとこんな感じ。

後ろから見下ろすとこんな感じです。
<おまけ情報>
アダムスは、1922年米国ミシガン州のレン・ハラディが友人の
フライフィッシャー、チャールズ・アダムスのリクエストでデザイン
したものだということです。80年以上の歴史を誇るフライです!
※ちなみに小さいサイズのアダムスやパラシュートアダムスを
巻く時には、私もリビングはしていません。
<スタンダード(?)アダムス>
・ フック: Maruto d82 #10-12
・ スレッド:ブラック
・ ウィング:ハックルティップ
(今回は水に馴染み易いヘンハックルを使用)
・ テイル:グリズリーコックハックルの長いファイバー
・ リビング:ファイン・コパーワイヤ
・ ダビング:グレー系のヘアーズイヤーダビング材
(以前はイワイダビングでしたが最近はヘアーライン社の
キラキラ入りヘアーズイヤープラス#1を使用しています。)
・ ハックル(2):グリズリー系とブラウン系
(結構適当…今回はナチュラルダンとダーク・ジンジャーを使用)

下巻きは、シャンクの中央近くまで行い、一気に下巻きの
中央付近にスレッドを返しておきます。
この下巻きによりウィングがしっかり固定されます。

下準備したウィング材です。ウィング材は余分にストークを
残しておくと巻くときに扱いやすいです。この2枚を写真の状態で
ストーク側を前にして、左手で(私は右利き)合わせて持ちます。

ウィング材を2本のストークでフックをはさむように乗せて
数回そのまま巻いてしまいます。(この時、ウィング材を持って
いる手はフック全体に覆いかぶさる格好になります。)
手を離して、ウィングの長さや位置を確認してから、何度か
フックのアイに向かって巻いてウィング材を固定します。
この時点で要らないストークはカットします。

8の字でたすきがけを何度か両方向に行い、前後のテーパーも
考えて形を整えます。

長さを考えて、テールを付けます。リビングのことも考えて
ベンドの前、3巻き分くらいを残したところまで巻いたら、
今度はコパーワイヤーを取り付けます。

コパーワイヤーを3回くらいスレッドでしっかり巻いて
固定してから、テール材とワイヤーをフックから上の方向に
持ち上げてスレッドをそれらとフックの間に1回通します。
これにより、スレッドがテール材とワイヤーをちょっと持ち
上げてくれます。

ダビング材を付けてから…

ウィングの少し後ろまでダビングします。

ワイヤーで、4、5回リビングします。

ダビング材が付いているスレッドでワイヤーを2回ほど
巻いて固定し、ワイヤーをカット。そのまま、ウィングの
前までダビングしてしまいます。

軽くダビング材が絡まったスレッドをウィングの後ろ、
ハックルをつける位置まで戻します。

1枚目のハックルをアイに向かってしっかり取り付けます。
(3回くらい巻き留めます。)

2枚目のハックルを1枚目とウィングの間に取り付けたら、
ウィングの前までスレッドは持って行きます。

後からつけたハックルをウィングの前後2回づつ巻きます。

スレッド2巻きくらいでハックルを固定したら余分をカット。

最初につけたハックルをもうひとつのハックルの間を通して
ウィングの前後3回づつ巻きます(合計4回巻いたハックルの
前後1回追加で計6回巻くことになります)。ゆっくり巻けば、
うまく間を通るはずです。

こちらもスレッドで固定したらカット。

ここで、ハックル全体を後ろに摘んでしまい、3回ほど
スレッドを巻いてヘッドを作りやすくします。

手を離すとこんな感じです。
この状態から、ヘッドの形が綺麗にできるように2回ほど
ウィップフィニッシュを使います。

完成です!

斜め下から見るとこんな感じ。

後ろから見下ろすとこんな感じです。
<おまけ情報>
アダムスは、1922年米国ミシガン州のレン・ハラディが友人の
フライフィッシャー、チャールズ・アダムスのリクエストでデザイン
したものだということです。80年以上の歴史を誇るフライです!
※ちなみに小さいサイズのアダムスやパラシュートアダムスを
巻く時には、私もリビングはしていません。
Posted by jbopper at 19:41│Comments(5)
│ドライフライ
この記事へのコメント
こんばんは
なんとも、タイイング記事を見ると、一度くらい巻いてみようかなぁと思うだけの私です。(汗)
でも、私も、秋の奈良子&あづみ野に向けて、管釣り用のフライを巻きますよ。(笑)
あ、そうそう、今年も懲りずに、10月は、奈良子です。(苦笑)
なんとも、タイイング記事を見ると、一度くらい巻いてみようかなぁと思うだけの私です。(汗)
でも、私も、秋の奈良子&あづみ野に向けて、管釣り用のフライを巻きますよ。(笑)
あ、そうそう、今年も懲りずに、10月は、奈良子です。(苦笑)
Posted by hajihadu at 2009年09月02日 23:31
こんばんわ
渋いアダムスですねぇ、虫っぽさ満点。
私もホウライマス(25cm)釣った
事があります、愛知県三河の渓流です、
三河では放流している川もいくつか
あるようです、釣った時は「何?これ」
でした。
今年のオフはタイイングに没頭しようかな??
渋いアダムスですねぇ、虫っぽさ満点。
私もホウライマス(25cm)釣った
事があります、愛知県三河の渓流です、
三河では放流している川もいくつか
あるようです、釣った時は「何?これ」
でした。
今年のオフはタイイングに没頭しようかな??
Posted by おいかわ at 2009年09月03日 01:18
> hajihaduさん
確かにアダムスは巻くのは面倒です…
奈良子、スケジュールがあえば
ぜひご一緒させていただきます。
> おいかわさん
歴史があるのに今でも使われ続けるアダムス…
結構好きで、自分風にアレンジしてます。
ホウライマスは、知らないで釣れるとほんと
ビックリさせられますよね。
確かにアダムスは巻くのは面倒です…
奈良子、スケジュールがあえば
ぜひご一緒させていただきます。
> おいかわさん
歴史があるのに今でも使われ続けるアダムス…
結構好きで、自分風にアレンジしてます。
ホウライマスは、知らないで釣れるとほんと
ビックリさせられますよね。
Posted by jbopper at 2009年09月03日 08:41
こんにちは!
アダムス、私は巻いた事がありませんが、時間も手間も掛かるようですね^^
その分使う人が少ないので、魚達には新鮮で魅力的なのかも!!
巻き巻きモードに入った時挑戦してみます(笑)
アダムス、私は巻いた事がありませんが、時間も手間も掛かるようですね^^
その分使う人が少ないので、魚達には新鮮で魅力的なのかも!!
巻き巻きモードに入った時挑戦してみます(笑)
Posted by ヨシ at 2009年09月04日 13:03
> ヨシさん
伝統的なフライパターンですので、ぜひお試しください。
もっと単純なパラシュートパターンでも良く釣れますよ!
伝統的なフライパターンですので、ぜひお試しください。
もっと単純なパラシュートパターンでも良く釣れますよ!
Posted by jbopper
at 2009年09月04日 20:58
