2014年02月15日
Catch & Eat
<この物語はフィクションです。登場する人物などは架空の…>
銀座の夜は、まだ続く。
接待が終わり、上司はまだまだ飲み足りない様子だった。
連れて行かれたスナックには、カラオケの響きと煙草の煙、
そして、夜を飾る乙女たちが…
同僚と私の間に、ひらりと座るその一人。
薄いドレスと香水の香りがその隙間を埋める。
煙草に手をかけると、すかさず差し出されるライター。
でも、私のもう一つの手には、いつものアウトドア仕様のターボライター。
素直にその手を下ろし、火は彼女に任せる。
煙草に火が付くと、煙越しに彼女と目が合う。軽くうなずく私。

♡ 「そのライター、変わってますね…」
な~んて言われると、話をアウトドア仕様のライターから
ついつい渓流釣りへと向けてしまう、おバカな私。
(普通ならここで呆れられるか飽きられるところ…苦笑)
銀座の夜は、まだ続く。
接待が終わり、上司はまだまだ飲み足りない様子だった。
連れて行かれたスナックには、カラオケの響きと煙草の煙、
そして、夜を飾る乙女たちが…
同僚と私の間に、ひらりと座るその一人。
薄いドレスと香水の香りがその隙間を埋める。
煙草に手をかけると、すかさず差し出されるライター。
でも、私のもう一つの手には、いつものアウトドア仕様のターボライター。
素直にその手を下ろし、火は彼女に任せる。
煙草に火が付くと、煙越しに彼女と目が合う。軽くうなずく私。
♡ 「そのライター、変わってますね…」
な~んて言われると、話をアウトドア仕様のライターから
ついつい渓流釣りへと向けてしまう、おバカな私。
(普通ならここで呆れられるか飽きられるところ…苦笑)
すると、お酒を入れる手を止めもせず、彼女は言う。
♡ 「私も故郷に帰ると時々お父さんと能登半島に釣りに行くの。
イカ釣りとか楽しいんですよ。それに磯で根魚とかも!」
おおおっ、こんなところに釣り好きが!
と、思うと相手の性格まで変わって見えるからおかしい。
当然、こうなると釣り馬鹿トークが始まる。
♠ 「数時間幸せになりたかったら、酒を飲みな。
数日間幸せになりたかったら、恋に落ちな。
でも一生幸せになりたかったら、釣りを趣味にしなさい。」
などという、ことわざで会話を弾ませつつ、話はキャッチ&リリースに。
♠ 「…ということで、私は、キャッチ&リリース派なんだ。
『遊んでくれてありがとう。また、機会があったら遊ぼうね。』
…みたいな感じ。捕まえるまでが楽しかったりするんだ。
捕まえた魚を食べちゃうことはしない。
そう、私はキャッチ&イートはしないんだ。」
♡ 「キャッチ&イート?その言葉初めて聞いた…」
それまで興味深く聞いていた彼女が突然何かに気づいたかのように笑う。
♡ 「え~?それって、ほんとに釣りの話?それとも…」
♠ 「夜の釣りの話じゃないって。(笑)」
###
2時間ほど前には飲み足りなかった上司が、横で話していた
細面のママに勘定を頼む頃には、彼女と私の隙間はほとんど
なくなっていたように思う。
店の外に出ると、彼女はママと二人で見送りに出てきた。
上司とママが話す間、薄いドレスの彼女が、寒い寒いと身体を
寄せて来る。
さりげなく、コートのボタンをはずして、包んであげる。
香水の香りにも慣れてしまったようだ。
それでも、時間なので…
♠ 「言っただろ、私はキャッチ&イートはしないんだ。」
と彼女の耳に囁いて、コートの裾を広げると、
そっと彼女を夜の街にリリースした。

<この物語はフィクションです。登場する人物などは架空の…(汗)>
♡ 「私も故郷に帰ると時々お父さんと能登半島に釣りに行くの。
イカ釣りとか楽しいんですよ。それに磯で根魚とかも!」
おおおっ、こんなところに釣り好きが!
と、思うと相手の性格まで変わって見えるからおかしい。
当然、こうなると釣り馬鹿トークが始まる。
♠ 「数時間幸せになりたかったら、酒を飲みな。
数日間幸せになりたかったら、恋に落ちな。
でも一生幸せになりたかったら、釣りを趣味にしなさい。」
などという、ことわざで会話を弾ませつつ、話はキャッチ&リリースに。
♠ 「…ということで、私は、キャッチ&リリース派なんだ。
『遊んでくれてありがとう。また、機会があったら遊ぼうね。』
…みたいな感じ。捕まえるまでが楽しかったりするんだ。
捕まえた魚を食べちゃうことはしない。
そう、私はキャッチ&イートはしないんだ。」
♡ 「キャッチ&イート?その言葉初めて聞いた…」
それまで興味深く聞いていた彼女が突然何かに気づいたかのように笑う。
♡ 「え~?それって、ほんとに釣りの話?それとも…」
♠ 「夜の釣りの話じゃないって。(笑)」
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2時間ほど前には飲み足りなかった上司が、横で話していた
細面のママに勘定を頼む頃には、彼女と私の隙間はほとんど
なくなっていたように思う。
店の外に出ると、彼女はママと二人で見送りに出てきた。
上司とママが話す間、薄いドレスの彼女が、寒い寒いと身体を
寄せて来る。
さりげなく、コートのボタンをはずして、包んであげる。
香水の香りにも慣れてしまったようだ。
それでも、時間なので…
♠ 「言っただろ、私はキャッチ&イートはしないんだ。」
と彼女の耳に囁いて、コートの裾を広げると、
そっと彼女を夜の街にリリースした。

<この物語はフィクションです。登場する人物などは架空の…(汗)>
Posted by jbopper at 18:29│Comments(7)
│書いてみました
この記事へのコメント
おはようございます^^。
清々しいジェントルマンの物語。
堪能させていただきました(笑)。
ぜひ、今後の参考にさせていただきます(爆)。
清々しいジェントルマンの物語。
堪能させていただきました(笑)。
ぜひ、今後の参考にさせていただきます(爆)。
Posted by farwater at 2014年02月15日 10:40
> farwater さん
あくまでもフィクションですから…
って、参考になりますか?(笑)
あくまでもフィクションですから…
って、参考になりますか?(笑)
Posted by jbopper
at 2014年02月15日 12:51

WAO!
アバンチュールの予感ですかい??
アバンチュールの予感ですかい??
Posted by the-kingfisher at 2014年02月15日 18:03
> the-kingfisherさん
んですから…フィクションですって!
(妄想かな?笑)
んですから…フィクションですって!
(妄想かな?笑)
Posted by jbopper
at 2014年02月15日 18:23

こんにちは
私は高いお金を払った場合食べちゃうこともありますよ。あ、もちろんお魚ですが・・・
夜の町に行くか?、釣り堀に行くか?
結構真剣に悩んでいる自分がいたりして・・・
私は高いお金を払った場合食べちゃうこともありますよ。あ、もちろんお魚ですが・・・
夜の町に行くか?、釣り堀に行くか?
結構真剣に悩んでいる自分がいたりして・・・
Posted by 自転車通勤人
at 2014年02月15日 19:05

さすがダンディボッパーこと
jbopperさん(失礼しました~)
鼻の下伸ばして読んでる時点で
私、終わってます(笑)
もう一度、フライを投げに行かないと!!
ほ~ら
ライズして待ってますよ~
jbopperさん(失礼しました~)
鼻の下伸ばして読んでる時点で
私、終わってます(笑)
もう一度、フライを投げに行かないと!!
ほ~ら
ライズして待ってますよ~
Posted by SAGE愛好会 at 2014年02月15日 22:44
> 自転車通勤人さん
確かに私も食べる時あります。(管釣りの魚の話です。笑)
雪の週末続きで、今は昼間の釣りに行きた~い!
> SAGE愛好会さん
これは、架空のキャラクターの話ですからね。
それより、早く解禁にならないかな…
確かに私も食べる時あります。(管釣りの魚の話です。笑)
雪の週末続きで、今は昼間の釣りに行きた~い!
> SAGE愛好会さん
これは、架空のキャラクターの話ですからね。
それより、早く解禁にならないかな…
Posted by jbopper
at 2014年02月16日 09:20
