渓魚の額縁
ランディングネットは、釣れた渓魚を掬ってしっかり確
保するだけでなく、渓魚の写真を美しく見せるための
撮影のプロップ的役割も果たしていると思います。
自然渓流で最近ずっと使い続けているのは、同形状で
大きさの違う3本をまとめて製作した
ネット3兄弟のうち
内径21.5cm、「次男坊ネット」と呼んでいるランディング
ネットです。
<7寸ヤマメにはピッタリのサイズ>
私が頻繁に通う渓流で7寸位までの魚を掬うのには、
充分で、撮影する時には魚が大きく見えます。(笑)
<9寸イワナは巨大魚に!(笑)>
開口部が広いので、9寸とか釣れても掬う上では問題
なく、撮影すると巨大に見えますよね。
さて、先日のKIF師匠との釣行前、ひょっとして「尺」の
可能性も?という甘い想いもあって、私が10年以上も
前に一番最初に作った内寸24cmのネットを久々に引っ
張り出して、リリースネットを張り替えて準備しました。
(グリップの再塗装とかもしたいのですが、それはまた
いつか…。)
<2本のネットの比較写真>
結果的には、大物は釣れずに終わったわけですが、
実は、このちょっとした長さの違いは、渓魚を掬う時に
使い勝手が良かったりして、その後もこの「ネット第1
号」を使い続けています。
昨日は、ネット第1号でサンプル写真が一杯撮れたの
で、作例をいくつかご紹介します。
<渓で盛んにさえずる小鳥たち>
<2019.7.29 某渓流、晴/曇 19~23℃、水量多め 14℃>
最初に釣れたのは20cm程のイワナでした。
次男坊ネットではピッタリでも、内径の違いでこんなに
も魚が小さく見えます。
その後、また、7寸ほどのイワナが釣れます。
縦に細長いネットなので、ネットを縦に構えて構図を
取れば、それなりに「キマッタ」写真になりました。
9時を過ぎると魚の活性が上がり、面白いように釣れ
始めます。この渓にしては、良いサイズの魚も連続し
ます。
こちらは、8寸弱のイワナ。
自然な姿勢でネットに収まっています。ネット全景は
見えませんが、フレームの湾曲とマッチして良い構図
になったと思います。
この後すぐ次のポイントからは、9寸イワナです!
でも、写真的には平凡なものになってしまいました。
8寸の内径に、魚が水中で姿勢を極端に曲げて収まっ
ています。サイズをアピールする写真にはなりません
でした。
ただ、余裕があるので、写真を撮る間、渓魚はおとな
しくネットに収まっていてくれました。
本当は、こんなに長さがありました。
立派な尾ビレでしょ。
こちらのイワナは、23cm位でした。
目線を低くして、奥行を使って撮ると面白い構図にな
ります。
さて、午前中だけでツ抜けを優に超え、午後に入って
も好調が続きます。
こちらのイワナは、黒のネットから白い魚体の頭だけ
出して、釣った直後、どんな魚かな?という期待感に
応えた写真になったのではないでしょうか?
こちらは22cm位のイワナですが、イワナはこんな姿
勢も取ってくれます。長い時間このままにしたら可哀
想ですが、イワナらしい構図になりました。
さてさて、平日、増水後の渓では、この他にも個性あ
ふれるイワナ達が、いっぱい遊んでくれました。
でも、だんだん釣りが雑になってきて、14時半頃には
ゴロゴロと雷の音も聞こえ始めたので、終了とします。
渓魚の写真撮影もこの趣味の楽しみのひとつ。
まあ、私の写真はたかが知れてますが、ランディング
ネットは、使い方次第で、色んな構図を楽しめる「渓魚
の額縁」になるかもしれませんね。
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