釣行用デジカメの選択

jbopper

2019年09月19日 20:35


<イワナをデジカメ2機種で撮影…その違いは?>

自然渓流の釣りで、『獲らずに撮ろう!』をモットーにし
ている私にとって、デジカメは重要なタックルの一部で
す。

私の場合、もちろんできるだけ良い写真は撮りたいとは
思いますが、写真をちゃんと学んだわけでも、高価なカ
メラやレンズを駆使するわけでもなく、単に、釣りで訪れ
た自然と出逢えた渓魚の思い出を残すために、撮影を
楽しんでいるというレベルです。

そんな中、先日養沢で長年愛用してきたソニーのデジ
カメ、RX100(オリジナルモデル※)を水没させてしまい
ました。その後の釣行では、手持ちのデジカメ2台を携
帯してみたので、紹介してみたいと思います。

※ 2012年に発売されたDX100は、1インチセンサー搭載の画質
 に拘ったデジカメで、コンパクトボディにも関わらず、解像感のあ
 る写真が撮れるのが魅力です。その後、バージョンアップされた
 機種が次々と出たわけですが、ミリ単位ですが、徐々にサイズは
 大きくなっています。私にとっては、シリーズ最小のコンパクトさが
 結構重要な要素となっていて、釣りに持っていく上では、オリジナ
 ル版のRX100が最高でした。ただし、防水仕様ではありません。



<2台のサイバーショット、TX300V と RX100M3>

1台目は、ソニーの廃盤モデルの防水サイバーショット、
TX300Vです(※2)。TX300Vの強みは何といっても
5mの防水仕様です。こちらは、釣行記録用にスッと出
してパッと撮るために、すぐ出せる胸のデジカメポーチ
に入れておきます。これで、予期せぬ大雨や水没を気
にせずに済みます。ただ、画質面での心配があるので、
2台目も持って行きます。

※2 TX300Vは、2012年春発売、たった一年で販売終了したクー
 ルなデザインと先進的技術満載のデジカメです。前全面強化ガラ
 ス張りで、電源を入れると、ガラス内部のレンズとフラッシュの前
 の扉が開きます。5m防水、GPS搭載、Wifi、TransferJet対応で
 スマホよりも小さな手のひらにすっぽり収まるサイズ。この手の
 デジカメは、その後、スマホに取って代わられたと言われます。


そして、2台目はRX100の後継機種、2014年発売の
RX100 Mark3です(※3)。

※3 RX100M3は、私の中では、オリジナルRX100の最初の正統
 進化モデル(その後「M7」まで出てます)。改良された1インチセン
 サーに、より明るく焦点距離も短いレンズを使い、ビューファイン
 ダー、バリアングル液晶など追加機能満載。ただ、若干ですが、
 大きさも重さも増えて、釣りには持って行きずらいし、機構が複雑
 になった分、釣行時の使用にはためらいがありました。


画質は、RX100より上ですから、しっかり撮影をしたい
渓魚や景色と出逢った時用に、持って行きますが、今
までよりしっかり守る必要があります。腰のベルトに装
着した防水ポーチに入れて、携帯することにします。



防水ポーチもずっと以前購入したもので、Fishpond社が
2012年に発売した(こちらも今や廃盤です)、Westwater
Pouch という、サイズが小型カメラにピッタリの製品です。
ロールアップ式で、ほぼ完ぺきな防水仕様。マジックテー
プで固定できるパッド付インナーパウチも付属しているの
で、外部からの衝撃にも耐えられます。

さて、実際に「2台持ち」を体験してみてどうだったか、今
後2台持ちにするのか?、それともTX300Vだけで十分な
のか?、昨日の釣行記と一緒にまとめてみたいと思いま
す。(以下、この記事の画像には、機種名を記載します。)
<2019.9.18 某渓流、晴~雨 18℃、水量多め15℃>

朝6時半、入渓。
早速、おチビちゃんが釣れます。



こういう記録用、特にブログに掲載する画像としては、TX
300Vでも充分ですね。まだ薄暗い中でも、しっかり撮れ
ています。ただ、カメラが小さいので、このように片手で撮
るには、かえって慣れが必要かもしれません。

しばらくして、18cm位のヤマメが釣れたので、RX100M3
も取り出してみます。

ちなみに先日のイワナ釣行では、防水カメラポーチ用に
ウェーダーとは別のベルトで腰に装着していたのですが、
今回は、ウェーダーのベルトに差し込んでみました。結
論としては、独立ベルトが良いようです。独立しておくと、
移動時には腰の後ろ、取り出すときはおなかの前という
ように、カメラポーチの場所を自由に移動できます。


<あまり違いが見られないのでM3の画像のみ…>

やはりこうした写真は、トリミングしてブログサイズに解
像度を落とすと、それ程大きな違いは見られませんね。
ただ、この記事冒頭の写真でも若干判りますが、背景に
いわゆる「ぼけ」を出すような写真は、M3の方が簡単で
す。(釣れた魚の背景を敢えてぼかして、ブログ掲載した
い時もあったりします。)

さて、大場所に来ます。深い淵の手前に大岩がドンと鎮
座していて、私はその大岩の左側の陰に入って、淵の左
側を中心にフライを一通り流します。そして、岩影から、
右側を覗いてみると、向こう岸の岩陰の還流帯に、良い
サイズのヤマメを発見します!


<等倍までトリミングしたRX100M3の画像>

上手くフライを投げ入れて、ヤマメがフライを食ったぁ~!
っと、思ったら、手前に浮いている小枝に引っかかり、逃し
てしまいます…(汗)。

さて、同じ位置で撮ったTX300Vの画像だと等倍にトリミン
グするとこうなります。


<実際に撮った写真の範囲はずっと広くて、その中の岩
 陰の部分だけを切り出した画像です>

これは、根本的なセンサーサイズの違いによるものでしょ
う。どちらの写真もJPEGで最高品質の画素数(約2000
万vs 約1800万画素)で保存されたものですが、トリミング
すると、TX300Vではべた~とした絵になってしまいます。
(ピントはあっています。)

同様に勢いよく流れ落ちる水流の写真もトリミングしてみ
ました。




<どちらも、等倍に切り出した画像です>

細部まで切り出して見せたい時に、TX300Vでは物足り
ない場合があるかもしれません。TX300Vでは、トリミン
グ前提ではなく、撮影時にズームしておくべきかな?

さて、今日の天気は下り坂。
昼前には雨がポツポツ降ってきます。

TX300V の防水性とRX100M3用の防水ポーチで、デ
ジカメの心配をしなくて済むのは、ありがたいです。フラ
イを視認性の高い12番のパラシュートフライに変更し、
おチビが出てくれたので、TX300Vでパシャリ。


<前面ガラスに雨や曇りがないように気を付けます>

そして、雨がだんだん激しくなる中、広いプールに来ま
す。


<何となく色がつぶれた感じ、ありますね…>

まず手前の浅いヒラキの底岩の前で、おチビちゃんが
出てくれます。

その後、他のポイントにフライをくまなく流した後、流れ
込みのすぐ下流にフライを放り込んで、岩際のバブル
レーンをプカプカ流れるフライを見ていると、上流から黒
い影が物凄い勢いでフライを追いかけてきて、フライを
襲います!

一瞬唖然とした間の取り方が良かったのか、しっかりフッ
キングできます。広いプールを縦横無尽に走り回るヤマ
メを落ち着いてさばいてネットイン!



ピンク色に染まった23cmのヤマメにうっとりです。

ちょっとした生簀を作って、両方のデジカメで写真を撮り
ますが、RX100M3は雨に弱いので、上から身体で覆う
ように撮影します。

上の等倍のトリミングをヤマメの目の周りでも行ってみま
した。(色の違いはホワイトバランスの設定の違いにも起
因します。)





TX300Vでも結構綺麗に写ってますね。このデジカメが
比較的接写に強いことに関係しているのかもしれません。
近くで撮る時なら、わりと解像されることが判りました。

尾ビレだって、こんなに綺麗です。


<こちらは等倍より高い解像度の切り出しです>

この後、雨はいよいよ激しくなり、良いポイントだけ拾い
ながら、13時頃まで釣り上がります。



木陰で雨宿りして、遅いおにぎりタイム。

その後、雨が小降りになったので、もう少しだけ遊びま
したが、14時半には終了です。



ちょこっと記録用に撮るならTX300V、じっくり創意工夫
して撮るならRX100M3 という考え方は、意外に正しい
のかもしれません。腰に携える荷物が増えますが、2回
試した感じでは、そのせいで腰痛になったり、疲労が増
したりという事は、今のところありません。

最近、釣行速度も以前よりゆっくりになりましたし、しば
らくは、このスタイルで行ってみようと思います。(って、
もうすぐ禁漁ですね…汗。)

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